iNEM社、原発用シーリング材の国産化に成功
韓国機械研究院の新技術創業保育センターに入居しているベンチャー企業が従来100%輸入に依存してきた原子力発電所用の耐放射線シーリング材の開発に成功、話題を集めている。開発に成功したのは2005年に設立されたiNEM社(iNEM:International Nuclear equipment machinery、代表キム・ヒョンソプ)。
http://www.hellodd.com/japan/news/news_view.asp?t=dd_jp_news&menu=&mark=2082
原子力発電所に設置される機械装置や電気装置を含むすべての機器にはシーリング材が必要。原子力機器に使用される耐放射線シーリング材は一般のシーリング材よりも5∼50倍以上高価だが韓国には生産技術がなく、これまですべて輸入していた。
▲ iNEM社が開発した耐放射線シーリング材「Oリング」
ⓒ2009 HelloDD.com
シーリング材はゴムベースで機器を外部環境から保護し、機器の信頼性を高める役割を果たす。自動車のエンジンに使用されるシーリング材も300∼400度というエンジンの高熱に変形しないように開発された高性能製品だが、耐放射線シーリング材は高温高圧の放射線に露出しても元来の性質を失わず機能を発揮できねばならず、安全性が確保されねばならないため技術開発は容易ではない。
iNEM社が開発したシーリング材「Epron series」と「Furion series」はシーリング材内部でエネルギーを効果的に分散できるよう設計されており放射線に露出してもゴムの弾性が維持できる。鉛(PB)を使えば比較的容易に製品生産が可能だが、人間のための技術を作るという経営哲学を守るため6つの有害物質使用制限(ROHS:Restriction of Hazardous Substances Directive)指針により鉛を使わずにシーリング材を開発した。
またシーリング材は素材を開発したのちどう成形するかがカギ。金型設計において機械的設計が完璧でなければシーリング材の各部分ごとに物性値が異なり高機能性のシーリング材にはならない。したがってiNEM社では機械工学、化学、材料、機械加工、コンピュータ、数値解析など多方面の人材で研究陣を構成、最適な金型の設計と素材の成形法開発に成功した。
iNEM社は放射線への露出の程度により4つの商品シリーズを開発、韓国原子力研究院井邑分所で基本物性テストである放射線露出試験を、機械研で老化および寿命評価テストを終えて原発用のシーリング材としての安全性を認定された。テストの結果、外国製品と性能は同等あるいはそれ以上であることがわかり、国内外市場において充分な競争力を持つとの評価を受けている。
iNEM社は原発用シーリング材だけでなく超音波を利用して原発用ケーブルの寿命を評価する技術の開発も進めている。現在開発中の原発用部品素材の開発が完了すればX線やMRIのような医療機器用の部品を開発する計画という。
キム・ヒョンソプ代表は「現在は開発した製品をPRする作業に取り組んでいる。今度マレーシアの某法人と契約を締結、工場を共同で運用する計画」と話している。
▲ iNEM社の社員。前列左端がキム代表。
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