柏崎刈羽原発:運転再開問題 知事が復旧状況視察 「納得度高まった」 /新潟
◇安全性に言及
中越沖地震で被災し停止中の東京電力柏崎刈羽原発の運転再開問題で、泉田裕彦知事は30日、同原発の復旧状況を初めて視察した。東電が地元自治体に再開の事前了解を求めている7号機の安全性について「『これは危ない』という感触はなかった。納得度が高まった」と述べた。再開の是非については「判断を固める作業中」と言及を避けた。
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20090501ddlk15040062000c.html
泉田知事による原発視察は、地震当日の07年7月16日、安倍晋三首相(当時)に随行して以来。原発で働く下請け会社の作業員や自衛消防隊員らに出迎えられた泉田知事は、東電の武黒一郎副社長、同原発の高橋明男所長らの案内で、7号機原子炉の耐震強化状況、4月11日に火災があった予備品倉庫などを視察。地震で地盤沈下が起き、火災が発生した3号機変圧器の復旧状況などについて高橋所長に質問していた。
視察後、会見した泉田知事は7号機の復旧について「被災前と変わらない。全く同じ。デジャブ(既視感)のような感覚」と印象を述べた。
そのうえで「想定を超えた地震に直面したことが、県民に不安を与えている。一般に受ける印象として、写真、映像で出ている(地盤沈下した)軽油タンクのずれと、原子炉の話が交ざって議論されているのではないか」と自らの分析を披露した。
火災が相次いだ東電の組織体制については「縦割りだった責任関係が明確になった」と述べ、改善策が前進していると評価した。
視察結果を踏まえ、泉田知事は5月7日の県議会全員協議会で運転再開についての考えを表明する見通しだが、今後について記者団に問われると「考えていません」とかわした。【五十嵐和大】
◇視察後の知事会見一問一答
柏崎刈羽原発の視察後、会見した泉田裕彦知事の発言要旨は次の通り。
--視察の狙いは。
◆国や県の技術委員会でまとめがなされた。その後、火災があって時期を逸していたが、一通り判断が出た段階で現場を見る必要があった。火災でどういう対策をしたか。また、原発の中を実際に見て、体感し、現場の声を聞かせていただいた。
--感想は。
◆7号機は被災前と変わらなかった。全く同じで、デジャブ(既視感)を見ているよう。(地震で)ずれなかった配管が(耐震補強で)かなり頑丈に造ってある印象を受けた。現実と(原発の)外での議論との間にギャップを感じた。
--ギャップというのは具体的に何か。
◆想定を超えた地震に直面したことが、県民に不安を与えている。一般に受ける印象として、写真、映像で出ている軽油タンクのずれと、原子炉の話が交ざって議論されているのではないか。印象論の問題で言うと、慎重に判断することが望ましい。そういう意味で耐震安全性について、しっかり議論したことは良かったのではないか。
--防火対策については、どう受け止めたか。
◆東電の説明では、防火責任者など従来、縦割りだった責任関係が明確になった。人がやることに100%はない。過失責任を追及するより、過失が生じそうになったら現場から報告してもらう。そういう考え方で常に改善する努力をしていただきたい。
--運転再開への判断材料になったか。
◆少なくとも「これは危ない」という感触はなかった。
--「安全性はおおむね確保されている」との見方は高まったか。
◆技術委の説明に対し、「あ、そういうことか」と納得度は高まった。
--判断は固まったか
◆現場を見た以上のことはない。
スポンサードリンク